空き家再生投資は失敗する?地方築古戸建ての利回りと再生コストの罠

物販

「地方の空き家を再生して、高利回りで運用する」

「初期費用を抑えて、不動産オーナーとして不労所得を得る」

最近、メディアやSNSでも「空き家再生プロジェクト」や「空き家再生ビジネス」といった言葉をよく耳にするようになりました。地方の築40年を超えるような築古(ちくふる)戸建てを安く買い、リフォームして貸し出す手法は、一見すると初心者でも始めやすい副業のように思えます。

しかし、実際のところはどうなのでしょうか?

「本当に自分にもできるのだろうか?」「多額の費用をかけて、入居者が付かなかったらどうしよう……」そんな不安を抱えている方も多いはずです。

私は普段、中古本のせどりをしており、日々「Keepa」などのツールを使って「需要と利益」をシビアに分析しています。

先日、ある不動産投資の専門書を仕入れた際、その内容を読み込んでみたところ投資家が語る「理想」と私たちが直面する「現実」の間に埋めがたい溝があることに気づきました。

仕入れたのはこの本👇

この”空き家・古家不動産投資”

仕入値 710円

売値  1434円

送料手数料を引くと 381円の利益でした^_^

商品リンクを貼っておきますので、商品説明はリンクをご覧ください

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せどりとしては大成功!一方不動産投資としての書籍はどう?

今回は、データ分析と実体験を交えながら、地方不動産投資で失敗しないための「波長」の合わせ方について、専門的な視点から詳しくお伝えします。

検索ボリュームから見る「空き家再生」への高い関心

現在、データを確認すると「空き家再生」というキーワードは月間でも多く検索されており、関連する「プロジェクト」や「成功事例」への関心は非常に高まっています。多くの方が「安く仕入れて付加価値を付ける」というモデルに魅力を感じている証拠です。

これは、安く仕入れた中古本をクリーニングし、適切な販路で売る「せどり」の感覚に近いものがあるからかもしれません。しかし、不動産にはせどりとは決定的に違う「桁違いのリスク」が潜んでいます。

地方不動産投資で失敗する人が見落とす「再生費用の壁」

今回、私が手にした本の中で、最も「自分には合わない」と直感したのは、リフォームに対する考え方でした。

その本では、「DIYは失敗するから工務店へ外注すべき」という趣旨の主張が展開されていました。しかし、そこで示されていたリフォーム予算は400万〜500万円。この数字を見た瞬間、私は強い違和感を覚えたのです。

地方の物件を安く仕入れても、これほど高額なリフォーム代をかけてしまえば、投資としての旨味は消えてしまいます。ここで、地方物件の現実的な数字を当てはめてみましょう。

地方築古物件の収支シミュレーション

  • 物件仕入れ値: 200万円(土地値に近い価格)
  • リフォーム費用: 500万円(業者へのフルリフォーム依頼)
  • 諸経費: 100万円
  • 投資合計:800万円

地方の戸建てで取れる家賃相場が5〜6万円だとすると、年間収益は72万円。表面利回りは9%程度に留まります。地方特有のリスク(空室期間の長さ、突発的な設備故障)を考えると、この利回りは決して「成功」と言い切れる数字ではありません。

多くの初心者が「空き家再生 DIY」というキーワードで検索するのは、この数百万のリフォーム費用を自分の手と時間でなんとか抑え、利回りを15%〜20%に引き上げたいという切実な願いがあるからではないでしょうか。著者が説く「丸投げの投資スタイル」は、手元の資金を確実に増やしたい層にとっては、あまりにリスクが高い提案に感じられます。

「土地値買い」という守りの戦略

一方で、その本が提唱していた「土地値狙い」という考え方には、せどりにも通じる強い合理性を感じました。

中古本の仕入れでも、「最悪、他のプラットフォームで売れば原価は回収できる」という保証がある商品は強いですよね。不動産における土地値買いも同じです。建物価値がゼロになっても、土地の価格(路線価ベース)が販売価格と同等であれば、投資は「負け」にはなりません。

地方不動産投資で成功している人は、この「出口戦略(いくらで手放せるか)」の計算が、せどりの利益計算と同じくらい緻密です。逆に言えば、土地値以上の価格で築古物件を買い、さらに高額なリフォーム代をかけるのは、投資ではなく「ギャンブル」に近い側面を持ってしまいます。

あなたは「空き家再生」に投資すべきか?

今回の分析を通じて、私なりに出した結論は「自分の波長(資金力と手間)に合っているかを見極めるべき」ということです。

この投資が向いている人(波長が合う)

  • 高属性の会社員: 数百万のリフォーム代をキャッシュで用意でき、手間をすべてプロに外注して「時間」を買いたい人。
  • 資産防衛が目的の人: 爆発的な利益よりも、土地という現物資産を持つことでリスク分散したい人。
  • 長期目線を持てる人: 10年、20年というスパンで資産を形成することに抵抗がない人。

この投資が向かない人(波長が合わない)

  • コツコツと利益を積み上げたい人: せどりのように数百円〜数千円の利益を大切にする感覚の人にとって、一度に数百万円を支払う決断は、心理的・資金的リスクが大きすぎます。
  • 資金効率を重視する人: 不動産は一度買うと数年単位の拘束が発生します。少額資金を高速で回転させたい人には不向きです。
  • 現場の苦労を楽しめない人: 地方物件は管理の手間がかかります。遠方の物件に足を運ぶことが苦痛であれば、外注費がかさみ利益を圧迫します。

結論:情報の「波形」を読み解く力を養おう

今回、中古本のせどりで利益を得ながら、その中身から「不動産投資の理想と現実」という大きな知見を得ることができました。

「空き家再生」は素晴らしい社会貢献であり、魅力的なビジネスチャンスです。しかし、本に書かれた成功法則を鵜呑みにせず、自分の手持ち資金や性格、そして地域のリアルな需要(家賃相場や競合物件の多さ)を冷静に分析することが、失敗を避ける唯一の道です。

まずは小さな仕入れから、データの裏側にある「人の動き」を読む訓練をすること。それが、いつか大きな投資をする際の、あなたを守る最強の武器になるはずです。

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