こんにちは、サイドFIRE大家のサイファです。不動産投資、特に築古戸建て投資を続けていると、いつか必ず直面するのが「建物トラブル」です。その中でも、大家にとって精神的・金銭的ダメージが最も大きいものの一つが「シロアリ」ではないでしょうか。
今回は、私が所有する福岡県吉富町の4棟目物件で発生したシロアリ被害について、総額92万円という巨額の損害に至った経緯と、「駆除業者の選定」「入居者様への補償交渉」という生々しい舞台裏をすべて公開します。
この記事でわかること
- シロアリ駆除(ベイト工法)のリアルな費用感
- 入居中物件で被害が出た際の補償・外泊費の相場
- 管理会社を通じた「これ以上請求させない」合意書の作り方
- 空室時に防蟻処理をしておかないと損をする具体的な金額差
となっておりますので最後までご覧ください
なお、前回記事をまだ見てない方は先にこちらをご覧ください👇
1. シロアリ被害発生!想定損害額「92万円」の内訳
「シロアリが出た」という報告を受けた際、多くの大家さんは「駆除代で10〜20万円くらいかな?」と考えるかもしれません。しかし、入居者がいる状態での被害は、駆除代だけでは済みません。今回、私が直面している損害見込み額は約92万円です。
| 項目 | 金額(概算) | 内容 |
|---|---|---|
| ① シロアリ駆除・防蟻費用 | 約380,000円 | ベイト工法+床下全面防蟻 |
| ② 入居者様への外泊費負担 | 約360,000円 | 1日1.2万円×30日分(2名分) |
| ③ 家賃無料(減免)対応 | 約180,000円 | 3ヶ月分の賃料免除 |
| 合計(想定) | 約920,000円 | – |
利回りを重視する戸建て投資において、この出費は致命的なダメージになりかねません。なぜここまで金額が膨らんでしまったのか、各項目の詳細を解説します。
2. 駆除業者の選定と「ベイト工法」の採用理由
今回、シロアリ駆除には「ベイト工法」を採用しました。これは、建物の周囲に毒エサ(ベイト剤)を設置し、シロアリがそれを巣に持ち帰ることで根絶させる方法です。
なぜ即効性のある薬剤散布ではなくベイト工法か?
入居者様がすでに「シロアリの姿」を見て心理的に強い不安を感じておられる状況では、一時的に追い払う散布よりも、「巣ごと全滅させた」というエビデンスが重要になると判断したためです。
- 初期対応:蟻道の破壊と毒エサの設置。設置後2週間ほどで駆除可能。
- 仕上げ:9月に毒エサを回収し、床下全面に防蟻処理を実施。
費用は38万円と高額ですが、再発リスクと入居者への「安心感の提供」を優先しました。
3. 【修羅場】入居者様への補償交渉と「心理的ダメージ」への配慮
今回最も難航し、かつ費用が膨らんだのが入居者様への補償です。技術的に「明日から住めます」と業者が言っても、感情的に「シロアリが布団にいた部屋には住めない」という訴えには真摯に向き合う必要があります。
外泊費36万円の妥協点
当初、入居者様からは「最低2ヶ月、最大3ヶ月は住みたくない」という希望があり、外泊費だけで90万円以上の請求になる可能性がありました。しかし、管理会社を通じて以下の交渉を行いました。
- 物件自体は気に入ってくれているため、退去は望んでいない。
- 周辺の類似物件に住み替えると家賃が2倍になる現実を共有。
- 「1ヶ月分の外泊費(36万円)」を上限として負担することで合意。
家賃3ヶ月無料の提案ミス
ここで私の大きな反省点があります。駆除に時間がかかると早合点し、「3ヶ月間家賃無料」を先出しで提案してしまったことです。実際には2週間で駆除可能と判明したのですが、一度提示した条件を下げることは不可能です。これにより、本来1ヶ月分で済んだはずの家賃減免が3ヶ月(18万円)まで膨らみました。
4. 二度と追加請求させないための「覚書」締結
不動産経営において恐ろしいのは、トラブルが解決したと思った数ヶ月後に「まだ体調が悪い」「あの時の精神的苦痛が残っている」と追加請求されることです。
今回は、管理会社に依頼して以下の3者(貸主・借主・管理会社)による「覚書」を作成しました。
覚書のポイント: 「本件に関し、本合意書に定める補償をもって一切を解決したものとし、今後、名目の如何を問わず、互いに金銭その他の請求を行わないことを相互に確認する」という文言を明文化すること。
この記事の詳細”テンプレート付きの記事”はnoteで掲載してますので、こちらも併せてごらんください👇

これでようやく、出口が見えてきました。
5. 築古大家が絶対に守るべき「シロアリ防衛3ヶ条」
今回の92万円という代償から得た教訓を、全国の大家さんに共有します。
① 空室時の防蟻工事は「投資」である
空室時に行えば10〜18万円程度で済む工事です。これをケチったために、入居後に発生して補償費を含め5倍以上のコストがかかりました。「空室時の防蟻は必須工事」と割り切るべきです。
② 情報の裏取りを徹底する
業者の「駆除期間」や「再発リスク」について、一つの意見だけで動かず、複数のソースから確認してください。それだけで、家賃減免の期間を最適化できたはずです。
③ 条件提示は「確定後」に
よかれと思って提示した「家賃無料」などの救済策は、一度出すと引っ込められません。調査結果が出揃い、管理会社と戦略を練ってから提示するのが鉄則です。
まとめ:トラブルを乗り越えてこその不動産投資
総額92万円の損害は小さくありません。しかし、この物件は固定資産税評価額400万円に対し、指値250万円で購入しています。DIYによるリフォームで価値を高めており、今回のトラブルを乗り越えて長期入居いただければ、最終的な出口(売却)で利益を残すことは十分に可能です。
不動産投資は、トラブルの連続です。しかし、その一つひとつにどう対応し、どう仕組み化して防ぐかが、専業大家・サイドFIREへの分かれ道になります。私のこの失敗談が、皆様のリスク管理の一助になれば幸いです。
さらに詳しい築古物件の再生記録は、noteのマガジンで公開しています!
【総まとめ】中古戸建投資 4軒目|サイファ(Side FIRE)|note



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